本資料は8月4日にドイツ・バイエル社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳編集したもので、報道関係者各位へ参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語を優先します。原文はmedia.bayer.comをご参照ください。
本資料は8月4日にドイツ・バイエル社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳編集したもので、報道関係者各位へ参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語を優先します。原文はmedia.bayer.comをご参照ください。
グループ売上高は前年同期比9.6パーセント増(為替・ポートフォリオ調整後)の128億19百万ユーロ / 特別項目計上前EBITDAは前年同期比30.0パーセント増の33億49百万ユーロ / クロップサイエンス部門およびコンシューマーヘルス部門は力強い増収増益を達成 / 医療用医薬品部門の売上高と利益は微増 / 1株あたりコア利益は前年同期比19.9パーセント増の1.93ユーロ / 当期純利益はマイナス2億98百万ユーロ / フリー・キャッシュフローは11億40百万ユーロ / MSCIのESG格付は改善 / グループの通年業績予測を引き上げ
ドイツ レバクーゼン、2022年8月4日 – バイエルグループは2022年第2四半期において、大幅な成長を達成しました。ドイツ・バイエル社社長ヴェルナー・バウマンは、4日に行われた2022年上半期決算発表において「当社は力強い経営成績を上げました。売上高に関しては、クロップサイエンス部門は大幅な売上増、コンシューマーヘルス部門は力強く成長し、医療用医薬品部門も微増となりました。さらに、特別項目計上前EBITDAについては、30パーセント増を達成しました」と述べました。また「当社は好調な業績と、より高い成長率を見込んでいることを考慮し、通年の業績予測を引き上げました」と説明しました。
バウマンは、バイエルは現時点では、ウクライナ侵攻の影響としてガス供給に制約が生じたとしても、2022年度に財務上重大な影響は出ないと見ていると述べました。また、当社は、ガス不足が起きたときに今年度の自社生産能力に与えうる直接的影響を最小化するために、複数の措置を講じていると説明しました。「技術的観点において、私たちは、代替エネルギーや再生可能エネルギーに転換することで天然ガスへの依存度を大幅に低減する準備を十分に整えています。当社は、省エネプログラムも立ち上げており、可能な限り製品の在庫を増やしています」。バウマンは、より高い不確実性は、自社のグローバルサプライヤーネットワークがさらされる間接的リスクにあると述べました。「私たちがサプライヤーネットワークを拡大し、主要な原材料や包装資材の追加在庫を積み上げているのはそのためです」。
2022年第2四半期のグループ売上高は、為替およびポートフォリオの影響の調整後(以下「為替・ポートフォリオ調整後」)で9.6パーセント増加して、128億19百万ユーロとなりました。特別項目計上前EBITDAは30.0パーセント増加して33億49百万ユーロとなりました。為替は売上高に9億15百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス5億24百万ユーロ)、特別項目計上前EBITDAに3億ユーロ(2021年第2四半期:マイナス1億53百万ユーロ)のプラスの影響をもたらしました。EBITは特別損失純額21億11百万ユーロ(2021年第2四半期:39億1百万ユーロ)の計上後で1億69百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス22億81百万ユーロ)となりました。特別損失純額は主にクロップサイエンス部門における無形資産の減損損失13億22百万ユーロからなるものです。これらの減損損失は、資本市場金利の大幅な上昇に伴って実施された減損テストの一部として認識されました。その他の特別費用は、継続中の訴訟と事業再編策に関するものです。
バイエルは、主にオレゴン州との間で継続中の和解交渉に関連して、第2四半期に6億94百万ユーロの追加引当金を計上しました。この和解が成立すれば、旧モンサントのPCB製品が関与する係属中の環境汚染訴訟が解決し、本訴訟は却下される結果となります。モンサントは1977年にPCBの生産を自主的に中止しており、オレゴン州において一切PCBを廃棄していませんが、当社は、同州に特有な申立ての内容および公判手続、また裁判地であるオレゴン州の本訴訟に関する実体法を考慮して、和解を求めることを決定しました。バイエルは、訴訟手続を通じて、将来生じうる訴訟の対応に引き続き取り組んでいきます。なお、デラウェア州裁判所は最近、環境汚染を主張する類似のPCB関連訴訟において、同州の請求をすべて却下しました。
モンサントは元顧客との間で広範な損失補償契約を締結しており、当社はPCB関連訴訟に関する費用を回収する権利を求めていきます。当社は最近、ミズーリ州セントルイス郡巡回裁判所に、権利の行使を求める訴状を提出しました。
第2四半期の当期純利益はマイナス2億98百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス23億35百万ユーロ)となりました。一方、継続事業からの1株あたりコア利益は19.9パーセント増加して1.93ユーロとなりました。
フリー・キャッシュフローは前年同期と同水準の11億40百万ユーロとなりました。2022年6月30日時点の純金融負債は、2022年3月31日時点から5.9パーセント増加して365億75百万ユーロとなりました。
農業関連事業(クロップサイエンス部門)におけるバイエルの売上高は、市場環境の大幅な改善により、17.2パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加して、64億61百万ユーロとなりました。同部門は中南米地域およびヨーロッパ・中東・アフリカ地域で2桁の成長率を記録し、北米地域およびアジア・太平洋地域でも事業を拡大しました。除草剤は51.3パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)と最も力強い成長率を計上しました。その売上高は特に中南米地域および北米地域で増加したほか、グリホサート含有製品の価格が高水準を維持ししたため、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域でも増加しました。トウモロコシ種子および形質は、主に北米地域、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域および中南米地域における販売価格の上昇により9.5パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)売上を伸ばしました。また、北米地域を除くすべての地域で販売量を拡大しました。殺菌剤の売上高は4.3パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加し、気候不順により販売量が減少した北米地域を除くすべての地域で増加しました。大豆種子および形質の売上高は、北米地域の過剰生産による大幅な売上減とアルゼンチン市場からの撤退が主な要因となり、16.1パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)減少しました。
クロップサイエンス部門の特別項目計上前EBITDAは、71.8パーセント増加して17億49百万ユーロとなりました。利益の増加は主に業績の大幅な改善と進行中の効率性改善プログラムによるものです。また、為替は2億15百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス1億11百万ユーロ)のプラス影響をもたらしました。一方、主に高いインフレ率によるコスト(特に売上原価)の増加によって利益が押し下げられました。特別項目計上前EBITDAマージンは6.8パーセント・ポイント上昇して、27.1パーセントとなりました。
処方薬(医療用医薬品部門)の売上高は2.1パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加して48億18百万ユーロとなりました。同部門の新製品、特に「ニュベクオ®」と「ケレンディア®」は上市の成功が続き、抗悪性腫瘍剤「ニュベクオ®」の売上高は前年同四半期と比べて倍増しました。一方、全体的な売上高の成長率は中国での追加的な入札手続に起因する影響によって抑制され、特に抗悪性腫瘍剤「ネクサバール®」の世界売上高は29.5パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)、経口抗凝固剤「イグザレルト®」は6.4パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)減少しました。「イグザレルト®」の売上高はブラジルでの特許期間満了の影響も受けました。一方、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア®」の売上高は11.7パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加し、すべての地域で売上が増加しました。「アイリーア®」のプレフィルドシリンジ製剤によって、特にヨーロッパにおいて市場シェアを獲得することができました。同部門は高血圧・狭心症治療剤「アダラート®」および抗血小板剤「AspirinTM Cardio」(バイアスピリン®)についても大幅な成長を記録しました。これら2製品の売上高は、中国での販売量の増加により、それぞれ11.2パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)および18.9パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加しました。抗悪性腫瘍剤「スチバーガ®」の売上高は、主に中国と米国における販売量の増加により、さらに力強い27.6パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)の成長率となりました。
医療用医薬品部門の特別項目計上前EBITDAは4.9パーセント増加して14億78百万ユーロとなりました。原材料費の増加と新製品へのマーケティング投資の増加は、売上高の増加によって大部分が相殺されました。同部門は非中核事業の売却による利益も計上しました。為替のプラス影響は41百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス26百万ユーロ)でした。特別項目計上前EBITDAマージンは30.7パーセントとなりました。
バイエルのセルフケア製品(コンシューマーヘルス部門)の売上高は、すべての地域とほぼすべての領域で幅広く成長し、6.8パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加して14億96百万ユーロとなりました。アレルギー薬および感冒薬領域の売上高は、主にヨーロッパと北米地域における感冒発症率の高止まりにより16.9パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)増加しました。6月には、医療用医薬品からOTC医薬品に移行した「AsteproTM」の販売も始まりました。米国市場で最初かつ唯一のOTCのステロイドフリー抗ヒスタミンスプレー式点鼻薬である「AsteproTM」は差別化された即効性があります。売上高は胃腸薬領域でも2桁の伸び(為替・ポートフォリオ調整後)を示し、皮膚科領域、解熱鎮痛薬および循環器領域も大幅な成長を記録しました。2020年以来大幅な売上増を計上してきた栄養補助食品領域は、売上高は3.7パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)減少したものの、全体としては高い水準を維持しています。
コンシューマーヘルス部門の特別項目計上前EBITDAは18.7パーセント増加して3億30百万ユーロとなりました。この増益は、力強い売上増に加え、加速するインフレ環境の中で行われた同部門の継続的な価格・コスト管理を背景とするものです。為替も49百万ユーロ(2021年第2四半期:マイナス20百万ユーロ)のプラス影響をもたらしました。特別項目計上前EBITDAマージンは0.5パーセント・ポイント上昇して22.1パーセントとなりました。
2022年上半期の好業績を受けて、バイエルは下半期についても前向きに捉えています。したがってクロップサイエンス部門およびコンシューマーヘルス部門の業績予測、その結果としてグループ全体の業績予測についても引き上げました。
当社は現在、為替の影響調整後(すなわち2021年の月間平均為替レートを適用した場合)で、2022年に470億ユーロから480億ユーロ(従来予測:約460億ユーロ)の売上高を予測しています。これは為替およびポートフォリオの影響調整後で約8パーセント(従来予測:約5パーセント)の増加に相当します。また、為替の影響調整後で約26パーセントから27パーセント(従来予測:約26パーセント)の特別項目計上前EBITDAマージンを目標としています。上記の売上高の数値に基づけば、これは為替の影響調整後で約125億ユーロ(従来予測:約120億ユーロ)の特別項目計上前EBITDAに相当します。現在、1株あたりコア利益は為替の影響調整後で約7.30ユーロ(従来予測:約7.00ユーロ)になると予測しています。フリー・キャッシュフローは現在、為替の影響調整後で約25億ユーロ(従来予測:約20億ユーロから25億ユーロ)となると予測しています。加えて、年末時点の純金融負債については、従来通り為替の影響調整後で約330億ユーロから340億ユーロになると予測しています。全体的な業績予測と同様、この数値は、契約上合意されているプロフェッショナル向けエンバイロサイエンス事業の売却を考慮したものではありません。
当社は、2022年6月30日時点の為替レート(クロージングレート)の適用に基づく業績予測も作成しており、上記の為替の影響調整後の目標との差異は、次のとおりです。当社は現在、500億ユーロから510億ユーロ(従来予測:約470億ユーロ)の売上高を予測しています。また、上記の売上数値に基づき、約130億ユーロ(従来予測:約120億ユーロ)の特別項目計上前EBITDAを目標としています。現在、1株あたりコア利益は約7.70ユーロ(従来予測:約7.10ユーロ)と予測しています。加えて、年末時点の純金融負債は約340億ユーロから350億ユーロ(従来予測:約330億ユーロから340億ユーロ)と予測しています。
バイエルはサステナビリティに関しても引き続き順調な進展を遂げました。当社は「飢餓をゼロに」の目標を支援しており、小規模農家が革新的な種子、持続可能な農業手法や農業ソリューションにアクセスすることを支援し、それによって収益を生み出す新たな機会を提供しています。
バイエルは、主要なESG格付においても重要な進歩を遂げました。MSCI ESGリサーチは最近、ESG Controversies Report(ESGに関する不祥事や違反等の評価レポート)を更新し、「遺伝子組換え作物に関する環境上の懸念」およびこれに関連する国連グローバル・コンパクト原則への違反の疑惑について、バイエルをRed Flag銘柄から除外しました。これはバイエルのESG格付プロファイルの改善におけるもう一つの重要なマイルストーンを示しています。
バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力します。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は441億ユーロ、従業員数は約100,000名(2021年)。特別項目計上前の研究開発費は53億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。